慎結作品のメモ

わかる範囲での、今現在の、慎結の単行本と単行本未収録作品の一覧。
(単行本未収録作品はこちらこちらの一覧等を参考に、可能なものを古本屋やオクで収集)

(2016.7 テーブルに作品追記)

単行本

『パパと歩こう』 2004 天才少年の成れの果ての探偵ハルナと叔父から預かった子供型介護用ロボットA-3 の話
『GHOST ONLY 〜幽霊専用レストラン〜』 2006 幽霊専用レストランでバイトするえまと支配人・スタッフ・客達の話
(『少女マンガ家になろう』) 2009 題の通りの入門本での作画担当
『ROSE MEETS ROSE』 2010 百合短編集.4本(携帯コミック用描きおろし)
『ソライロ、ミズイロ』 2012 短編集. 百合姫掲載6+描きおろし1
『星降り坂一丁目三番地』 2013 短編集. 百合姫掲載6+描きおろし1
『ガールズ・シンドローム 2014 短編集. 百合姫掲載6
『ゼイチョー! 〜納税課第三収納係〜(1)』 2016 BE LOVE2016年第4号より連載. 納税課を舞台


単行本未収録作品

「花の家」 短編 32P ザLaLaメロディ臨時増刊2003-5 受賞デビュー作(未読)
「月下夜語」 短編 16P メロディ 2003-11 幽霊になった富豪一家の娘のため生き残った少年がネックレスを探す話
「パパと歩こう」「A-3と歩こう」 シリーズ メロディ2004後〜2005前 単行本未収録分(7号前後) (未読)
「GHOST ONLY」7〜12話 シリーズ メロディ 2006-8・12 2007-2・4・6 2008-8 単行本未収録分
「仕立て屋シニカミ」 短編 20P メロディ 2008-2 蝶子が死んだ父が頼んでた仕立て物を取りに行くと怪しい店員に会う…
「仔猫育て」 エッセイ 3P メロディ 2008-4 作者の育ててる子猫についてのエッセイまんが
「君を想ふ」 短編 8P メロディ 2008-10 別れた彼女に未練の物書きと居候してる姪と猫の話
「おばあちゃんの椅子」 短編 10P メロディ 2009-2 死んだおばあちゃんがみえる子供と両親の話
「SNOW DROPS」 短編 30P メロディ 2010-02 逃げてきた人気子役と挫けてる役者の話
「発熱」 短編 32P 百合姫Selection vol.3(2010) 第2回百合姫コミック大賞紫水晶賞受賞/ボンちゃんはモデルをやってる水森さんに惹かれ…
「Bitter Sweet Roses」 短編 8P 百合姫 vol.6(2010) 奈々は海子が別の子と親密そうにしてるのを見て…
「幽霊だから!!」1〜5話 4コマシリーズ まんがタイムLovely 2011-3〜7 学校に居着く幽霊達と見えてしまう子の話
「しずかにしてください」1〜6話 4コマシリーズ まんがタイムファミリー 2012-1〜6 受付嬢の静と彼女に振りまわされる周囲の人達の話
「仮面を取って見せなさい」 短編 44P Love Silky Vol.29 (2015) アートモデルと画家の恋愛話

個人的には『ROSE MEETS ROSE』でお気に入りに。もともと花とゆめコミックス2冊は所持だったけど、正直な感想を言えば、そこそこいいけど少し物足りない、でした。それが『ROSE MEETS ROSE』は百合ということもあるけど短編漫画としても凝っていてぐっとよく。特に「声のない歌」は百合本よりも普通の少女まんが本に混ざっていたほうが映えそうな話で、こういうのが花ゆめコミックスで併録されていたら(自分のような雑誌を買わない単行本派の読者の)評価が違っていたかも、と詮なきことを思ってしまったり。

“少し物足りない”だったのは、読者に強い感情を与えやすい、少女漫画では標準装備に近い“恋愛”をあまり取り扱わず、さりとて他の要素で同等までは補いきれないことも多く、といった感じでしょうか。百合作では、少女間の恋愛に限らず強い関係を扱うことが多いので満たされやすく。

このへんは百合以外の単行本未収録作を読んでも当てはまる部分で(出来はよくなってるけど)、やっぱり恋愛成分少ないなあ、です。
読んだ範囲でラブストーリーは「月下夜語」と、『GHOST ONLY』のゲストのいくつか。主人公の恋はまったり進行で。あと『幽霊だから!!』。
で、よくよく思うと、カップル成立後の話が無さそう、です。というか、片方幽霊とか両方幽霊はいるけど、生者同士のカップルが見当たらないかも(未読作次第→追記:「パパと歩こう」単行本未収録作に生前男女カップル有でした)。『GHOST ONLY』の主役二人は未成就だし「仕立て屋シニカミ」「君を思ふ」「SNOW DROPS」は主要二人は男女だけど性差より世代差(子供vs大人)のほうが大きい感じで色恋にゃ遠そうだし「パパと歩こう」「おばあちゃんと椅子」は基本ファミリーものだし……少女漫画(人気商売)としては面倒な道を歩いているような……
(世代差のある話は、特に「SNOW DROP」あたりは"男性"固有より(20代後半の)"大人"としての要素が強いので女性に置き換えても十分成立しそうで……こういう大人と子供の関係も(脇でいいから)百合作品で見てみたいなあ、と妄想掻き立てられたり)

未収録作を読んでみたのは、百合以外の作品でも(丁寧に読まないといけないような)凝ったことをやってそうな作品があるのか、が段々気になったためですが、「月下夜語」「君を想ふ」あたりは片鱗ある感じでした(他にも読み落としてそうだけど)。([バレ] 「月下夜語」の一家の主の要求は娘の未練を知っていての誘導ぽく。「君を想ふ」の元カノのセリフと現状との矛盾や彼の猫への対し方は嫌な過去を連想しやすく)。